ハンドメイドネット販売あれこれブログ

ハンドメイドアクセサリー・ネット販売1年生の “いまさら” 奮闘記

皆、デザイナーになれるよ!?

 

前回、前々回と、自分の過去について長々と書かせて頂きましたが、何が言いたかったのかまとめますね。

 

結局私は勤めていたアパレルメーカーを退社後、アパレルデザイナーを辞めました。(その後ジュエリー工房で職人修行しますが、それはまた別のお話しでして・・・)

その理由は前回も書きましたが、アパレル企業でのデザイナー職は服を作る工程においてデザインするだけ。歯車の一部です。プロデュースする立場かもしれませんが、それも所属のブランドのテイストに合わせるなど制約があります。

量産だから縫製は工場に出さざるを得ないとしても、デザイン、パターン、サンプルまでは自分でやりたかった。なぜなら、デザインしても他の人にパターンを引いてもらうと、どうしてもそのパタンナーさんの感性が入り100%自分のデザインではない感じになるから。

 

そういった私の理想に近いやり方をするアパレルメーカーも探せばあったかもしれません。でも、無名のデザイナーに ❝自分の好きなデザイン❞ をそのままさせてくれるメーカーはほぼなかったでしょう。

 

そうなると、この理想を叶えるには自分でブランドを立ち上げるしかありません。

 

 

・・・それって、簡単そうに思いますか?

時は、約15年前です。

ネットも今ほど何でも網羅してないし、スマホSNSもないです。

(私は特にソレ系には疎いですが)ネットショップだってまだそんなに利用している人はいなかったような。

無名のデザイナーが個人(せいぜい数名)の力だけでブランドを立ち上げたとしても、一体どこで売りますか? という感じです。

 

もしかしたら他にもいい方法があったかもしれませんが、かなり難関だったでしょう。

学校でみっちり服作りを勉強しても、何年かアパレルでデザイナーを経験しても、自分のブランドを作るなんて夢のまた夢です。そう思ってました。

 

 

それが、今はどうでしょう!

自分でデザインして、パターン引いて、素材決めて、思い通りの服を作り、値段も好きに決めて、ブランド名も好きなの考えて、極め付きは誰でもデザイナーとか作家とか名乗ってもいいんですって!!

 

なんですか?! この恵まれた環境は。

私が15年前にやりたかったことじゃないですか。あの頃、こんな恵まれた仕事の仕方があったなら迷わずやってみようと思いましたよ。そりゃ売れるか売れないかは別問題なので、上手くいくとは限りませんが。

でもね、自分の作った服を普通に売りに出せる場があるだけで、凄いことなんですよ。

 

学校なんて出てなくていいですし、仕事の経験なんてなくても構いません。買ってくれる人さえいれば成り立ちます。

 

服作り限定のように話しましたが、他のジャンルも同じです。

アクセサリーだって、編み物だって、革細工だって同じです。

ハンドメイド販売サイトだって、個人サイトだって、委託店だって、ハンドメイドイベントだって同じです。みんな恵まれた環境だと思いませんか?

個人が自分の作ったものを個人に売る場があるなんて。

気軽に誰でもそれに参加できるなんて。

 

 

腕前がどうとか、経験がどうとか、売られているものがどうとか、ハンドメイドについて思うところは多々ありますが、自分の事も、他人の事も、今はちょっと置いといて・・・

今のハンドメイドブームは、私のような ❝ものを作りたい人間❞ にとって、とても恵まれていてありがたい環境なんだよ。と言いたい。

こんなこと、何年か前だったらできなかったんだから。

 

だから私は、誰かがハンドメイドブームについてゴチャゴチャ言おうが、このハンドメイドブームには感謝している。